「ピーマンは全滅」畑も道も文化財も… 台風14号、宮崎の爪痕
台風14号が九州全域を暴風域に巻き込み、2日がかりでゆっくりと縦断した。上陸時の中心気圧は935ヘクトパスカルで観測史上「最強クラス」。自然の猛威をみせつけ、宮崎県内では暴風に加え、大雨による川の増水や浸水による被害が各地で相次いだ。
◇
農業県の宮崎としても大きな打撃を受けた。「早めに植えたピーマンは全滅じゃろう。水に弱いからなあ」。西都市のピーマン農家、弓削春男さん(78)は19日、水につかったハウスを見て言った。一ツ瀬川と三財川にはさまれた農地に17棟のハウスを持っているが、どれもひざ上まで浸水の跡があった。
資材が高騰するなか、補強材を使って暴風対策をしていたが、水は予想外だった。「育てていた約3千本の苗もだめじゃろう。何とか種を入手してまた育てたいが……」
秋の観光シーズンを迎えた高千穂峡は、増水で滝見台から上流700~800メートルの遊歩道の手すりが流された。高千穂町の谷川祐一・企画観光課長補佐によると、旧高千穂鉄道が被害を受け廃止に追い込まれた2005年の台風14号の時と同じぐらい川の水かさが増したという。
遊歩道はいったん通行止めにせざるを得ず、谷川さんは「できる限り滝見台周辺から回復させたい」と言う。
都城市では国の登録有形文化財「都城島津家住宅御門」が倒壊。歴史ある「都城島津邸」では本宅の壁も以前、崩れたことがあり、市教委文化財課によると、「ショックだが、今回もどうにかして復旧を考えないといけない」と話していた。
延岡市上祝子地区など県北の山間部を中心に、倒木などで道路が寸断され孤立する地域もあった。同市の北方総合支所は床上浸水。19日未明、五ケ瀬川の内水が増水し1階のコミュニティーセンターが1メートルほど浸水した。
えびの市にある「ホテル・ピコ・ラナイ・えびの高原」(旧えびの高原荘)でも、道が寸断され、従業員19人が孤立した。マネジャーの男性(33)によると、周辺は標高1200メートルのため台風が過ぎた後も強風が続いたという。宿泊客はいなかった。男性は「食料は十分あり、道路の復旧と天候の回復を待ちたい」と話した。
宮崎地方気象台によると、最大瞬間風速は18日に小林市南西方で41・1メートル、宮崎市田野で39・4メートルを記録。15日午前0時から19日午後4時までの総雨量は美郷町で985ミリ、えびの市で933・5ミリ、諸塚村で804ミリだった。9月の平年の1カ月雨量の2倍程度にあたる大雨が降った。
国富町などでは水が引かず浸水したままの住宅もある。九州電力によると19日午後6時現在、県内5万8千戸余りが停電している。(大畠正吾、石川雅彦、中島健、平塚学)
朝日新聞 2022年9月20日 8時41分
https://www.asahi.com/articles/ASQ9M7K8WQ9MTLTB01K.html?iref=comtop_7_02
https://www.asahi.com/articles/ASQ9M7K8WQ9MTLTB01K.html?iref=ogimage_rek
ネット民のコメント
国は海外に金をばら蒔くより、国内にいる日本人に支援してほしい
あんたらが体を張ったおかげでこっちはそよ風で済んだわ、雨も降らないし
ありがとうよ九州民さん@大阪やっぱなぁ
一番恐れてたことが起こった
雑魚台風って言ってたやつに賠償請求したらいい壺を買ったからこの程度で済んだんですよ?
キシタにはもう一切期待できないことが確定したから、あんまり酷けりゃ、もしかしたらイギリスから帰国後、天皇陛下が電撃慰問に来てくださるかもしれんな