“ごめんなさい…” ロシア人ユーチューバーの告白
「初めてロシア人でいたくないと思いました」
「皆さんに顔を合わせられない」
声をつまらせて告白したのは、日本で活動するロシア人ユーチューバーの女性です。ウクライナの友人のこと、ロシアにいる家族のことを話してくれました。
・楽しく飲んで語っていただけなのに
ロシア出身で、日本で暮らすユーチューバーのラナさん(30)。ロシア語や英語が通じない生活にチャレンジしたいと、10年前に来日しました。
接客業などで働きながら自身で立ち上げたユーチューブチャンネル「Lanaの晩酌」では、ロシア人や海外出身者が感じる日本と文化の違いなどを伝えています。居酒屋で友達と飲みながら気軽に話す姿などが人気を呼び、チャンネルの登録者数は25万人を超えました。
(ラナさんのユーチューブチャンネルより)
しかし、2月24日にロシアがウクライナに侵攻すると、配信する動画の内容が一変。侵攻から2日後には“ロシア人でいたくない”と題した動画を公開しました。「正直に言えば皆さんに顔を合わせられない」と声を震わせながら告白しました。
・早く悪夢から目覚めたい
言語も似ていて、ウクライナにルーツのある人も多いロシア。ラナさんも多くのウクライナに多くの友人がいます。そこに自国の軍隊が侵攻し多くの犠牲者がでている現実をニュースで知りラナさんは目を疑いました。
ウクライナの友だちは大丈夫?
母国ロシアの家族への影響は?
考えているうちに精神的に不安定になり、眠れなかったり手が震えたりしました。
早くこの悪夢から目覚めて。
ロシア人であることを、初めて生まれ育った国を、恥じるようになりました。
・「あなたの話は全部ウソ」と告げた母親(略)
・報道の自由がなくなる中で
一方で、ロシア国内の若い世代ではインターネットや独立系メディアの情報をもとに、プーチン大統領の姿勢を批判する人々も少なくないといいます。
実際、ラナさんの友人の中にも、学校を退学になったり職を失ったり、刑務所に入れられたりすることも覚悟の上で、反戦デモに参加する人も少なからずいるということです。
ただ、ロシア国内の情報統制が進む中で、発信がますます難しくなっていることにラナさんも危機感を覚えています。
「侵攻前は本当のことを伝えることができる番組や新聞、インターネットメディアはありましたが、最近法律が変わってしまい、メディアがより自由に活動できなくなっています。個人のブロガーやユーチューバーなどは直接的な表現を避けて、何とか伝えることができている人もいますが、新聞やテレビは、自由に報道できなくなっています」
・私がこの場にいていいの…?
ロシア人のユーチューバーとして何を発信すべきなのか。日本にいて何ができるのか。もどかしさばかりが募る中、ラナさんはある決心をしました。
渋谷駅前で行われた、軍事侵攻に抗議する集会に参加しました。ロシア人がみな、プーチン政権を支持しているわけではない。そう示したいという思いからでした。
ただ会場に行くにはためらいもあったといいます。
「応援するつもりで行ったとしてもウクライナの人たちがどんな気持ちになるか分かりませんし、ロシア人が来ると嫌な気持ちにさせるのではないかと少し怖かったです。自分の生まれ育った国が軍事侵攻しているので、すごく責任感というか、申し訳ないという気持ちがありました」
それでもいま、自分にできることはユーチューブで伝えることだけ。カメラを持って参加者にインタビューをしていると、あるウクライナ出身の女性と出会いました。青と黄色のウクライナ国旗を服の上からまとい、戦争への抗議の意を示していました。
女性は両親や親戚が母国に残っていて、いとこは戦争にかり出されたと涙ながらに打ち明けてくれました。そして女性はラナさんにこう語りかけてくれました。
「ロシア人が悪いわけじゃない、わかっている」
インタビューをしながら、2人は思わず抱き合い、ラナさんは涙が止まらなくなりました。
その日に取材した内容は翌日に公開。17日時点で、約19万回再生されています。そして、この動画を含むウクライナに関する動画の広告収入はすべてウクライナへの支援金にあてると決めました。
・日本語で伝えたいこと
ロシアの軍事侵攻が始まって以降、ラナさんは17日までにみずから制作したウクライナ関連の動画約10本を公開。(略)
NHK 2022年3月19日 8時03分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220319/k10013539391000.html
ネット民のコメント
ラナは無職だけどビザの更新出来そうなの?
フクシマと同じ状況だな
ローリスクなら、ウクライナ欲しかったんじゃないですか?
https://edition.cnn.com/europe/live-news/ukraine-russia-putin-news-03-18-22/index.html