『うる星やつら』ラムは原作第1話のみのゲストだった。それがなぜ看板キャラに?【アニメ40周年】
2021年11月02日 19時11分 JST | 更新 18時間前
第2話「やさしい悪魔」にはラムが一切登場しない。不思議に思って調べてみたところ…
安藤健二
Huffpost Japan
少年サンデーグラフィック・スペシャル[うる星やつら完結編]。表紙にラムが大きく描かれている(小学館)
2021年でTVアニメ放送開始40周年を迎えた『うる星やつら』。漫画家の高橋留美子さんの代表作の一つで、国内外に今も根強いファンを持つ。そんな『うる星やつら』のトリビアをお届けしよう。
■第2話にはなぜかラムが登場しない
魅力的なキャラクターが数多く登場する作品だが、看板的な存在は宇宙人の少女「ラム」だ。鬼のようなツノが頭に生えて虎柄のビキニを着た姿、「だっちゃ」という特徴的語尾は、オタクカルチャーのアイコンとなった。2019年の東京ガスのテレビCMでは深田恭子さんがラムを演じるなど認知度は高い。
40周年で話題になっていることもあり、『うる星やつら』の原作を第1巻から読み返していると、奇妙なことに気づいた。第2話ではラムが一切登場しないのだ。
第1話「かけめぐる青春」で地球の運命をかけて、主人公の諸星あたると地球の運命をかけて鬼ごっこしていたラム。あたるの言葉をプロポーズを受けたと勘違いして「わかった!おまえがそこまでいうなら結婚してやるっちゃ!!」と言っていた。しかし、第2話「やさしい悪魔」は、あたると、そのガールフレンドの三宅しのぶのやり取りがメインで一切登場しない。第3話の「悲しき雨音」ではラムが地球に帰ってきて、「夫婦が同居するのはあたりまえだっちゃ!!」と、あたるの自宅で同居するオチで終わる。
■ラムはもともと第1話のみのゲストキャラだった
第2話になぜラムが登場しないのか。原作者の高橋さんのインタビューを読むと、真相が明らかになった。『うる星やつら』の原作漫画は1978年のスタート当時、週刊少年サンデーに計5回の集中連載だった。あたるを中心とした群像劇になる予定で、ラムは第1話のゲストキャラだったのだ。
ただ、高橋さんが第3話の構成を考えていたときにアイデアが出ず「進退きわまって」第1話のラムを再登場させた……というのが真相だった。
高橋さんは以下のように証言している。
最初は5回連載の予定でしたから、描きたいキャラクターより、やりたいネタの方に重きを置いた。ラムは、第一回目のゲストキャラクターだったんです。だから2話目はでてこない。もう自分の星に帰っちゃったということで終わっていた。ところが3話目のコンテで煮つまりまくった。進退きわまってしまって、あの娘(こ)を使おう。と、再登場させたわけです。
(1988年2月発行の少年サンデーグラフィック・スペシャル[うる星やつら完結編]小学館より)
2話目にはラムは出てきませんしね(笑)。そのことからもわかるように、当初のヒロインはしのぶで、ラムはあくまでも脇役のひとりに過ぎませんでした。
(2019年12月発行の「漫画家本vol.14 高橋留美子本」小学館より)
「うる星」は当初5話短期連載の予定だったので、あたるが次々変な人に出会っていくオムニバスにするイメージで始めました。1話目はあたるとラムの話。その次は別の変な人、という具合にするつもりだったんです。それが、なんとなく3話目でもう一度ラムを出したら、世界観がまとまってきたので……。
(2013年5月にコミックナタリーに掲載された「高橋留美子画業35周年インタビュー」より)
もし高橋さんが第3話の構成がすんなりと決まって、ラムが登場しないまま話が終わっていたら、『うる星やつら』は全く別の作品になっていただろう。ラムを中心とした作品にはならず、今のような人気コンテンツになることもなかったのかもしれない。高橋さんの苦肉の策が、長寿コンテンツになるきっかけだった。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/urusei_jp_618105d0e4b0ba342c5d3797
ネット民のコメント
俺もこれは原作みて驚いた
1話まるごとラムが登場してないのね何十年も同じトリビアを繰り返すなよ
しのぶが、大人になってもみんな今と変わらず賑やかに過ごしたい、って
未来を作ったのがめちゃくちゃ悲しかったわ
あたるのハーレム未来の現実突きつけたり、ラムと結婚する未来とのドアを必死に守ろうとしたり
ああ、また読みたいテレ東アナウンサー相内さんも御用してた
うる星やつら テレビでアニメやってた頃 日本経済が世界一くらい勢いのあった時だったな
日本製のテレビ、ビデオ、車などが世界を席巻していた時代第1話「かけめぐる青春」で地球の運命をかけて、主人公の諸星あたると地球の運命をかけて鬼ごっこしていたラム。
この記事小泉が書いたの?>当初のヒロインはしのぶで、ラムはあくまでも脇役のひとりに過ぎませんでした。
(しのぶ)「げーんさーさくしゃーなーんーてーぇぇぇぇ!!」ラムって名前は「アグネス・ラム」からきているんだろう。
サンデーグラフィック懐かしいな
リアルの頃買い揃えていたわ
けもこびるの日記とか連載してたな
先輩に全巻売っ払ったけど読んでれば判るけど初期はしのぶが完全なヒロイン役だった
人気が出たせいなのかだんだんラムがヒロインに入れ替わり五話だけならば編集と相談して全話内容決めてから連載始めるものだと思ってた
高橋留美子がそんなにあっさりネタ切れするんだってことに驚いた
次から次へと描きたいものが出てくるタイプだと思ってたなぜいまさらこんな使い古されたネタを持ち出してきたんだ?
5回連載予定と分かったうえで2回目でネタ切れ、が本当なら凄まじいポンコツぶりだな。植木等の「お呼びでない」と同じで後付けのネタだろうけど。
>井上ひさし先生の『青葉繁れる』が好きなんですが、仙台の物語で“だっちゃ”が出てくるんです。それを使わせていただきました
最初はしのぶが可哀想でしのぶ好きで未来描写でしのぶが正ヒロインだと確信したけど、気がついたらラム派になってた。
個人的には「そして誰もいなくなったっちゃ!?」は、かつての読み切りを彷彿とさせるシリアス作風で好きだわ
確かにその映画でみるように押井の才能はあるんだけど、だからって高橋留美子のレベルが低いってのは違うでしょ?
ラムちゃんが1話だけのゲストだったらランちゃんやその他の宇宙人の女の子たちは登場しなかったんだろうな
同じく作者が煮詰まり進退窮まったからといって、ライオン仮面やオシシ仮面みたいな目に遭わされなくて本当に良かった。
子供心にランちゃんみたいな振れ幅の激しい女おらんやろと思ってたら、大人になったら、普通におったわ。
アニメは毎回終盤にさしかかると面堂の軍隊まで出て来てハルマゲドンの様な展開になって話の筋がわからなくなる
今まで打ち切られた漫画の中にも1キャラ加えるだけで大ヒットしたものがあったかもしれないんだもんな
作者がどうのというよりも ラムがこの作品の中で自分の意志で 勝手に劇中に戻ってきたような気もする
さすがに現代で風呂無しトイレ共同のアパート経営してる響子さんに三鷹さんは片想いしないし、そこに住んでる五代さんにこずえちゃんや八神さんが惚れることもなくなるんじゃないかw